糖質制限(断糖食)は腎臓や膵臓に負担はない
糖質制限(断糖食)は腎臓や膵臓に負担があると思っていませんか?
断糖食ではタンパク質と脂質が中心になる食事法ですので、腎臓や膵臓が悪くなるのではないかと思っている方もいらっしゃるでしょう。
ですが、結論から言えば問題はありません。
但し、既に腎臓や膵臓が悪い方は不向きで、高タンパクの食事は良くありません。
というのも、腎臓の機能が低下している人が摂ると、筋肉を動かす時に代謝されて作られる老廃物であるクレアチニンが少し速く上がってしまう可能性があるからです。
クレアチニンの殆どが腎臓で濾過されて尿と一緒に排出されますが、機能低下している腎臓では、それが十分に出来ないので、人体に不必要な老廃物が尿ではなく血液に戻されてしまうことがあるのです。
また、既に膵臓が悪い人も、消化酵素が多く分泌されるようになり、更に弱った膵臓に負担がかけてしまいます。
膵炎を発症している方なら、高タンパク質と高脂肪の食事を摂ると、膵臓の酵素分泌を促して症状が悪化しやすくなるのです。
ただ、膵炎の原因となるのはタンパク質や脂質の食事ではなく胆道疾患とお酒(アルコール)の取り過ぎが殆どで、入院する患者さんの8割を占めていると言われています。
残りの2割の人は、高中性脂肪血症や感染症などによって起こっているようです。
これらの膵炎の原因のうち、高中性脂肪血症は糖質制限する断糖食によって素早く改善されます。
断糖食をきちんと行い、糖質を摂らないようにしていれば中性脂肪値が100mg/dlを超えることはまずなく、むしろ減らすので、膵炎の発症の予防になるとさえ言えるのです。
また、腎臓に関しても、高脂肪と脂質の食事が膵臓と同様に、正常な腎臓に悪いという研究結果も世界中を探してもありません。
既に腎機能障害を生じている人が肉などの高タンパク質を摂ると、症状が進行しやすい可能性があるというだけです。
腎機能障害が進むと腎不全になり、最終的は人工透析をするようになりますね。
現在では糖尿病性腎症が最も多く、糖尿病が原因で透析になる人が増え続けていますが、薬に頼らないで血糖値をコントロールするのが断糖食ですので、腎機能障害の危険性を減らすことが出来るわけです。
ですので、糖質制限する断糖食は正常な腎臓や膵臓を悪くするということはなく、負担もありません。
持病をお持ちの方は、自己判断危険ですので、主治医とよく相談して従っていくことが大切です。